澪標住吉神社(みおつくしすみよしじんじゃ)は、大阪府大阪市此花区伝法に鎮座しています。

創建は今から千年以上前、延暦23年(804年)に遡ります。

当時、日本から中国・唐へと渡る遣唐使たちは、荒波を越えて命がけの航海に挑んでいました。

澪標住吉神社の創建には、あの弘法大師・空海の名が刻まれています。

遣唐使として唐へ渡る前、空海はこの地で航海の安全を祈ったとも言われています

そんな彼らの旅路の安全を祈るため、浪速津の川口に「澪標(みおつくし)」が建てられ、そこに住吉大神をはじめとする神々を祀ったのが、澪標住吉神社の始まりと伝えられています。

鴉宮参拝後、テクテクと歩いて澪標住吉神社を訪れました。

それでは、澪標住吉神社へと参りましょう。

 

 

境内

 

境内入り口には澪標が建っていました。

「澪標」とは、水路を示す標識のこと。船が安全に進むための道しるべです。

澪標住吉神社で出会った澪標。

それはまるで、人生の航路を照らす灯台のようでもあり、現代を生きる私たちにも通じる祈りの象徴のように感じます。

 

「澪標(みおつくし)」は、澪の串という意味で、航行する船に、通りやすい深い水脈を知らせるため、千年以上の昔に初めて難波(なにわ)(大阪)に建てられました。明治二十七年大阪市会では、商業都府の根本は港で、船に基づくとの理由から、市章を澪標と決定しました。

伝法は、江戸時代、樽回船(たるかいせん)の起こった土地で、古くから水上交通が盛んでした。当神社の南の浜辺にも、大きい澪標が立っていました。「澪標住吉神社(みおつくしすみよしじんじゃ)」という社名は、人生という航路で心のより所にする神社、との思いをこめて名づけられたのでしょう。

古歌では、「身を尽くし」にかけて歌われてきました。

難波がた 何にもあらず 身をつくし ふかきこころの しるしばかりぞ
(後撰集 九百五十年頃)

澪標は、岡山県の倉敷(くらしき)川には今も数多く残っています。
万葉集にうたわれた奥浜名湖の細江(ほそえ)町は、模型を建てて歴史をとどめ、町章も澪標を図案化したものです。

 

 

注連柱の文字が達筆すぎて読めない('◇')ゞ

右の注連柱に刻まれた「神威・・・」の文字。

残念ながら最後の2文字が読めない・・(('◇')ゞ

なんとなく、意味的には神様の力や威厳を表す言葉のように思います。

左の注連柱には「光被四表」と刻まれています。

神の光が四方に広がり、すべての人々を照らすという祈りの象徴です。

石に刻まれた言葉は、時を超えて神の力と光の存在を静かに語りかけてくるようです。

 

 

拝殿

澪標住吉神社には、海を守る住吉大神、太陽の天照皇大神、武運の八幡大神、建国の神武天皇、そして女帝の神功皇后が祀られています。

それぞれの神が持つ力は、人生の航路を照らす灯のよう。

 

 

拝殿の前に佇む狛犬は寛政七年の奉納

 

阿形は大きく口を開け、まるで笑っているかのよう。

吽形は角を持ち、穏やかな表情で参拝者を見守っているようです。

 

 

狛犬の台座には「寛政七年(1795年)六月吉日」の文字

 

 

澪標住吉神社の境内には、十三柱の神々が祀られた「十三社」があります。

御祭神は船玉神・大國神・春日大神・大海神・釼大連守屋・大直日神・蛭子神・少名彦神・宇賀御魂・菅原道眞公・猿田彦神。

船の神、海の神、学問の神、商売の神・・など、たくさんの神様がおられました。

小さな社の中に、古代から続く祈りと願いが静かに息づいているようです。

 

 

十三社の横には事平社

御祭神は事平大神。

その名の通り、争いや災いを鎮め、心の平穏をもたらす神様が祀られているのかな。

日々の暮らしの中で、こうした祈りの場があるって有難いです。

 

 

光石社・大阪えびす社

社務所の前に佇む「光石社・大阪えびす社」。

その名の通り、神の光が宿る石・・神勢力が祀られているらしい。

 

御由緒を読んでみると・・ふむふむ♪

ある日、参拝者の方が「力石」の写真を撮った所、その一枚に天孫降臨の如き光が「力石」に注がれている写真があったので奉納したのだそう。

その後、社殿を譲り受ける機会があり、建立されることになったようです。

 

神勢力(しんせいりき)と呼ばれる力石

力石はなんと約150kg!

力比べをしていた石も、今では「神勢力」として神聖視されています。

 

「光石社」は、地元では「大阪えびす社」とも呼ばれています。

商売繁盛の神・えびす様が祀られ、楠木正成公、八坂皇神(祇園さん)、菅原大神(天神さん)も合祀奉斎されています。

 

 

御朱印

 

御朱印帳を持って来ていなかったので、書置きを拝受しました。

 

御朱印と一緒に金運券と呼ばれる「壱億円札」を頂きました。

「逆さまにして高いところに貼ってくださいね」との言葉に、思わず笑顔がこぼれます。

家に帰って早速、逆さまにして高いところに貼りました(笑))

一億円降ってくるといいな♪笑笑

神社の祈りと宮司さんの遊び心が詰まった澪標住吉神社。

忘れられない参拝となりました。

 

 

アクセス

 

【所在地】大阪府大阪市此花区伝法3-1-6

【交通アクセス】阪神なんば線伝法駅より東に徒歩3分。

 

 

 

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