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四天王寺(してんのうじ)は、大阪市天王寺区四天王寺にあるお寺です。
聖徳太子建立七大寺の一つとされています。
用明天皇2年(587年)、崇仏派の蘇我氏と排仏派の物部氏の武力闘争があったのは有名なお話。
崇仏派の聖徳太子は、白膠木(ぬるで)という木を伐って、四天王の形を作り、「もしこの戦に勝利したなら、必ずや四天王を安置する寺塔(てら)を建てる」という誓願をした。・・と、日本書紀に記されています。
そして、物部氏との武力闘争に勝ち、その誓い通りに建立した寺院が四天王寺です。
四天王寺の敷地は広く、全てを回ることができていませんが、伽藍や庭園、諸堂の写真と共に御朱印もご紹介して行きたいと思います。
それでは、石鳥居(重文)をくぐって、四天王寺へと参りましょう。
目次
四天王寺の見どころ
石鳥居
石鳥居は、建立当初は木造でしたが、永仁二年(1294)忍性律師により石造(花崗岩)に改められました。
吉野・金峯山寺の銅の鳥居、宮島・厳島神社の大鳥居と並んで日本三鳥居の一つとされています。
扁額の文字は弘法大師、小野道風の筆ともいわれています。
扁額の形、お掃除用具のチリトリみたいですよね。
これは、「チリトリ」のように全ての願いをすくいとって漏らさない阿彌陀如来の本願を現しているのだそうです。
扁額の文字は「釈迦如来 転法輪処 当極楽土 東門中心」と書いてあり、これは『 おシャカさんが説法を説く所であり、ここが極楽の東門の中心である』の意味です。
石鳥居から望む夕景もとても美しいです。
引導石
石鳥居をくぐってスグの所にあります。
引導とは、釈尊が「生者必滅 会者定離(命あるものは必ず死に、出会った者は必ず別れる)」の人生無常の迷いの世界より、人々を究極の悟りの世界へと導かれたことを指しています。
「転法輪石」、「伊勢神宮遙拝石」、「熊野権現礼拝石」、とあわせて四天王寺四石の一つに数えられています。
布袋堂
「乳のおんばさんのお堂」として、女性に親しまれています。
「お乳が出ますよう 」など、願いを書いた「お乳絵馬」が多く奉納されていました。
ご利益を願う「御乳守り」もありました。(初穂料700円)
大阪七福神の札所にもなってます。
見真堂
浄土真宗の祖である、親鸞聖人を顕彰し、建立されたお堂です。
西大門(極楽門)
推古元年創建の西大門は、極楽に通ずる門の意味から、通称「極楽門」と呼ばれています。
転法輪
門柱に転法輪があり、参詣者はこれを回転させることによって、洗心の功徳を積むことができるとされています。
私もクルクルと回してきました♪
転法輪とは、釈迦如来の説法が過去現在未来と無限に続くことを表していて、仏足石・菩提樹と並んで、仏陀(悟れるもの)の象徴とされているのだそうです。
義経鎧かけ松
1984年11月2日 大阪市28ロータリークラブより寄贈された義経鎧掛け松。
源義経が兄頼朝から逃げて吉野に向かう際に四天王寺に寄って、松の木に鎧を掛けたとされています。
その松は当初のものではないと思いますが、源義経も四天王寺に来たよ~っていうことかな(笑)
石舞台(重文)
亀の池の上に架かっている石橋に組まれた舞台で、住吉大社の石舞台、厳島神社の平舞台と並ぶ「日本三舞台」のひとつに数えられています。
六時堂(重文)
元和9年(1623年)建立。
薬師如来・四天王等をお祀りしています。
歴史を感じる大きなお堂で、昼夜6回にわたって諸礼讃をするところから六時礼讃堂といわれています。
六時礼讃堂のお賽銭箱横には、「おもかる地蔵」がありました。
お地蔵さんを持ち上げて、軽く感じれば願いが叶い、重く感じるようだったら、まだ願いが叶う時期ではない・・・そうです(*´▽`*)
亀井堂
中は撮影禁止。
亀井堂の霊水は金堂の地下から湧いているといわれていて、 回向(供養)を済ませた経木をここで流せば極楽往生が叶うといわれています。
石上堂(牛王尊)
推古元年(593)創建。
四天王寺が建立される時、建築資材である石や材木を運搬した牛が、伽藍が完成すると、石に化してしまった伝えられています。
堂内はよく見えませんでしたが、石が安置されていました。
お堂の前には「古より絵馬を奉納して祈願すれば速やかに心願成就す 特に腫物平癒を祈る人多し」と書かれています。
病気平癒などを祈願する絵馬がたくさん奉納されていました。
亀遊嶋辯天堂
池の中央に島があり、辯才天を祀るお堂があります。
見どころ 中央伽藍ゾーン
西重門
拝観料300円を納めて、中心伽藍へと入りましょう♪
五重塔
聖徳太子創建の時、六道利救の悲願を込めて、塔の礎石心柱の中に仏舎利六粒と自らの髻髪(きっぱつ)六毛を納められたので、この塔を「六道利救の塔」といいます。
現在の塔は1959年(昭和34年)建立の八代目。
中に入って最上層まで登ることができます。
金堂
聖徳太子のご本地仏である救世観音をお祀りしています。
基壇下にある荒陵池からは白石玉出の清水が湧いていて、この水を亀井堂に引いているといわれています。
講堂
現世と来世にわたって人々を安楽へと導く願いが講堂に込められています。
内壁には、郷倉千靭画伯による仏教東漸が描かれています。
龍の井戸
中心伽藍金堂の地下深くに流れる荒陵池には青龍が住んでいて、寺域を守護しているといわれています。
創建当初の事が記された「四天王寺御朱印縁起」にも、「四天王寺の池には七宝が敷かれ、青龍は恒に守護しており、その麗水は東に流れている・・・」とあり、江戸時代には井戸屋形が造られ、境内図にも「龍の井」と明記されるほど、中心伽藍内では外せない重要な建物と認識されてきました。
第二次大戦の大阪大空襲によって井戸屋形は焼失してしまい、戦後に復興されて現在の井戸の形となっています。
井戸の天井には龍の絵が描かれています。
井戸を覗き込むと、水面に龍が浮かび上がるそうなのですが・・・。
あれっ?(笑)
お水の量が少ないからなのか・・・龍の姿は見えずでした(;'∀')
見どころ 本坊庭園ゾーン
本坊庭園は「極楽浄土の庭」といわれています。
とても美しい庭園で、お散歩するにはぴったりな庭園です。
この庭は、中国の僧侶である善導が「散善義」で説いた「二河白道」のたとえ話を基に改修・造園されていると書いてあります。
この庭は、極楽浄土までの道のり・・と言ったところでしょうか。
入口からスタートして、最後には極楽浄土へ行けるストーリーになっています♪
釈迦三尊石
青龍亭
お茶室もありました。
八角亭(登録有形文化財)
第5回内国勧業博覧会(1903年)の待合所。
極楽の池 阿弥陀三尊石
背景に見える超高層ビルは、日本一の高さを誇る「あべのハルカス」。
日本で最初に開かれたお寺と近代的なビルのコラボレーション♪
なんとも面白いです。
聖徳太子がこの光景を見たら、きっと驚かれることでしょう(笑))
庚申堂(飛び地境内)
四天王寺南大門から数百メートルの場所に建っています。
日本最初の庚申尊出現の地と言われ、日本三庚申の一つに数えられています。
青面金剛童子・四天王を祀っています。
庚申堂の御朱印はこちらで頂く事ができます。
御朱印・種類・受付時間
四天王寺はたくさんの霊場の札所でもありますので、御朱印も数多くあります。
新西国三十三箇所第1番 |
西国三十三所番外霊場 |
西国薬師四十九霊場第16番 |
近畿三十六不動尊霊場第1番 |
摂津国八十八箇所第25番 |
摂津国三十三ヶ所第33番 |
おおさか十三仏霊場第4番 |
大阪七福神(布袋尊) |
河内飛鳥古寺霊場第1番 |
なにわ七幸めぐり |
大坂三十三所観音めぐり第20番 - 24番 |
聖徳太子霊跡第1番 |
法然上人二十五霊場第6番 |
西山国師遺跡霊場客番札所 |
四国八十八箇所番外霊場 |
役行者めぐり |
神仏霊場巡拝の道第43番 |
数多くの霊場札所の御朱印の数だけで17種類あります。
すごいですね!
実際に頂ける御朱印はそれ以上にあるかも?
私が拝受した御朱印を載せておきます♪
「新元号・新天皇 奉祝記念」の限定御朱印
新西国三十三箇所第1番
河内飛鳥古寺霊場第1番
庚申堂の御朱印
御朱印は納経所で頂くことができます。
御朱印受付時間
・4月~9月:8:30~16:30
・10月~3月:8:30~16:00
アクセス・拝観時間・拝観料
【住所】大阪府大阪市天王寺区四天王寺1-11-18
【電話】06-6771-0066
【拝観時間】
四天王寺の門は24時間開いていますので、お堂の外からのお参りはいつでも出来ます。
※お堂・中心伽藍・庭園 8:30 ~ 16:30(4月~9月)8:30 ~ 16:00(10月~3月)
※六時堂 8:30 ~ 18:00
【拝観料】
・中心伽藍 300円、庭園300円、宝物館500円。
※割引など拝観料の詳細はコチラから
【交通アクセス】
・JR・地下鉄御堂筋線・谷町線天王寺駅から北へ徒歩12分。
・地下鉄谷町線四天王寺前夕陽ヶ丘駅から南へ徒歩5分。
・近鉄南大阪線阿部野橋駅から北へ徒歩14分。
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