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- 奈良の神社 - 奈良市

采女神社(うねめじんじゃ)は、奈良県奈良市樽井町に鎮座しています。
春日大社の境外末社で、猿沢池の西北畔に鎮座されています。
社殿は西向きに建っていて、猿沢池に背を向けるように鎮座しています。
采女神社と猿沢池には深い関係があるようで、猿沢池に背を向けている神様にはとても悲しいお話が残されていました。
それでは、采女神社へと参りましょう。
猿沢池の畔に鎮座する采女神社。
何度か前を通ったことがあるのですが、いつも門が閉ざされていました。
今回、タイミングよく門が開いていたので、お参りすることができました。
境内
采女神社の神様は縁結びの神様
こちらから上がらせて頂きます♪
「心ゆくまでお参りください」と書かれていて、ちょっとうれしくなりました(笑)
ゆっくりお参りさせて頂きましょう♪
采女神社の御祭神は采女命(うねめのみこと)
奈良時代、天皇の寵愛が薄れた事を嘆いた采女(女官)が猿沢の池に身を投げ、この霊を慰める為に祀られたのが采女神社である。
なお室町時代に、この話にちなんだ能「采女」を世阿弥が創作した。また、入水した池を見るのは忍びないと一夜のうちに御殿が池に背を向けたと伝えられる。
例祭当日は采女神社本殿にて祭典が執行され、仲秋の名月の月明りが猿沢の池に映る頃、龍頭船に花扇を移し鷁首船と共に二隻の船は幽玄な雅楽の調べの中、猿沢の池を巡る。
猿沢の池に身を投げた采女の霊を慰める為に祀られた神社だったのですね。
本殿
本殿は猿沢池に背を向けて建っていました。
入水した池を見るのは忍びないと、一夜のうちに御殿が池に背を向けたと伝えられています。
采女が猿沢池に身を投げた事を知った帝はひどく哀しまれ、池のほとりに行幸なさいました。
そこで、人々に歌をお詠ませになり、その中にいた柿本人麻呂が詠んだ歌があります。
我妹子(わぎもこ)が 寝くたれ髪を猿沢の 池の玉藻と見るぞかなしき
(あのいとしい乙女のみだれ髪を猿沢の池の藻と見るのは悲しいことだ)
そして、帝も歌をお詠みになりました。
猿沢の 池もつらしな我妹子(わぎもこ)が 玉藻かつかば水もひなまし
(猿沢の池を見るのは恨めしい。あのいとしい乙女が池に沈んで藻の下になっているなら、いっそ水が乾いてしまへばよかったのに)
采女のお話を知ると、猿沢池も悲しく見えてきますね。。
中秋の名月の夜に行われる「采女祭(うねめまつり)」は、たくさんの方で賑わいます。
夜は幻想的な雰囲気で一度は行ってみたい例祭です。
采女が身を投げる時に衣を柳の木に掛けた「衣掛柳」があったそう。
九重塔の横には、「きぬかけ柳」と刻まれた碑があります。
衣掛茶屋
きぬかけ柳の碑の近くに衣掛茶屋があります。
猿沢池にせり出したとても風情のある茶屋で、池の向こうに采女神社が見えます。
店内にあった猿沢池の由来
大きなおあげさんが乗ったきつねうどんを頂きました。
猿沢池を見ながら頂いたおうどんは、優しいお味で美味しかったです♪
アクセス
【所在地】 奈良県奈良市樽井町15
【駐車場】なし
【交通アクセス】 近鉄奈良駅より徒歩約5分。
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