龍泉寺(奈良・天川村)|女人禁制の歴史と滝行場が残る、役行者ゆかりの寺院【御朱印・アクセス情報】

龍泉寺(りゅうせんじ)は、奈良県吉野郡天川村洞川(どろがわ)にある真言宗醍醐派の寺院で、霊峰・大峯山を山号とする修験道の聖地です。

かつては女人禁制とされ、厳しい修行の場として知られてきました。

境内には「龍の口」と呼ばれる泉から清水が湧き出し、修験者たちに“清めの水”として大切にされてきた場所でもあります。

また、滝行場が残ることでも知られ、役行者(えんのぎょうじゃ)ゆかりの寺院として、精神的な浄化や祈りの場を求める参拝者が訪れています。

御朱印やアクセス情報も含め、龍泉寺の歴史と霊性に触れる癒しの旅へとご案内します。

 

 

龍泉寺とは|女人禁制の歴史と役行者ゆかりの霊場

 

龍泉寺(りゅうせんじ)は、奈良県天川村洞川にある真言宗醍醐派の寺院で、霊峰・大峯山を山号とする修験道の聖地です。

白鳳年間(7世紀頃)、修験道の開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)がこの地に泉を見つけ、八大龍王を祀って修行を始めたことが寺の起源と伝えられています。

かつては大峯山と同様に女人禁制の霊場とされ、境内にはその名残を示す結界石も残されています。

1960年の大火をきっかけに禁制は解かれ、現在では誰でも参拝できる癒しの場として親しまれています。

境内には「龍の口」と呼ばれる泉が湧き出し、修験者たちに“清めの水”として大切にされてきました。

滝行場や水行場も残されており、今なお心身を整える場として多くの参拝者が訪れています。

 

 

境内の見どころ|龍の口・滝行場・八大龍王堂

 

総門をくぐって中に入ると、美しい太鼓橋が迎えてくれました。

 

 

寺伝によりますと、白鳳年間(645〜710)役行者(えんのぎょうじゃ)が大峯を開山し修行していた頃、山麓の洞川に下りられ、岩場の中から水が湧き出る泉を発見しました。

役行者がその泉のほとりに八大龍王尊をお祀りし、行をしたのが龍泉寺の始まりであると伝えられています。

 

 

境内で結界石を発見!

大峰山は「女人禁制」ですが、大峯山の登山口にある龍泉寺もかつては「女人禁制」だったようです。

1960年(昭和35)に禁制が解かれるまで、この結界石は門の前に立っていました。

 

 

境内案内図をご紹介~♪

 

 

清水によって満たされた池はとても美しいです。

 

水行場としても名高く、修行者の身心を清める第一の行場となっています。

 

 

池の中にある弁天堂

池に本堂が映って、とっても美しいです。

 

 

手水舎

 

 

鐘楼

 

 

神聖堂

役行者神変大菩薩、聖宝理源大師の精霊を泰安し、併せて大峯山各講社先亡先達並びに檀信徒の諸精霊を安置しています。

 

 

 

本堂

ご本尊である弥勒菩薩と、役行者、弘法大師、理源大師、近畿三十六不動尊の不動明王をお祀りしています。

本堂前には前鬼、後鬼の像があります。

前鬼、後鬼は、役行者が山中で修行をしていたとき、行者に危害を加えようとした夫婦の鬼と言われています。

役行者から逆に諭しを受け、その徳を慕い行を助けた行者の高弟達。

後鬼は後に洞川で暮らしたという伝説が残っています。

 

 

なで石

なでると軽く持ち上がり、叩いて持ち上げると重くなるという、龍泉寺に古くから伝わる不思議な石。

 

 

龍の口

岩窟から湧き出る泉で、この霊水は水行場へと至ります。
役行者が発見した泉と伝えられています。

 

龍の口に祀られている「善女龍王」

 

 

八大龍王堂

八大龍王尊をお祀りしています。

 

 

木橋を渡って行くと、孔雀明王堂でしょうか?

役行者は、孔雀明王の呪法を修めて霊術を身につけたと伝わります。

 

お堂の前には孔雀明王像

 

 

龍王の滝

女性修験者の水行場で脱衣所もあります。
山の霊水を集めた荘厳な滝は、老杉の木立に囲まれた神域にあります。

 

 

寺務所

 

寺務所に掲げられた扁額が素敵です。

 

 

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龍泉寺の参拝動画

 

 

 

龍泉寺の御朱印|静かな霊性を感じる1ページ

 

 

龍泉寺では、役行者ゆかりの霊場らしい、落ち着いた雰囲気の御朱印をいただくことができます。

特別な限定御朱印やカラフルな装飾はありませんが、だからこそ、修験道の精神や祈りの静けさが込められた1ページとして、心に残る御朱印です。

境内で参拝を終えたあと、御朱印所で丁寧に書いていただける墨書は、まるで龍泉寺の清水のように、心を整えてくれるような存在。

御朱印帳を持参される方はもちろん、初めての方でも気軽にいただける雰囲気です。

※授与時間や初穂料は、季節や行事によって変わる場合がありますので、事前に確認されることをおすすめします。

 

 

龍泉寺近辺のランチスポット|洞川温泉街でほっと一息

 

洞川温泉街の入り口近くにある、大正6年創業の老舗「きらく九兵衛」さんへ。

 

あまごの塩焼き定食を頂きました。

とってもおいしかったです。

 

川沿いの座敷は心地良い風が通り、真夏というのにクーラーいらずでとても涼しいです。

 

たくさんのニジマスが泳いでいました。

 

 

龍泉寺へのアクセス

 

【所在地】奈良県吉野郡天川村洞川494

【拝観料】無料

【札所等】近畿三十六不動尊31番、役行者霊蹟札所

【駐車場】参拝者無料駐車場あり(約20台)

【交通アクセス】近鉄電車「下市口」駅下車、奈良交通バス「洞川温泉」行終点下車(約1時間20分)。

 

龍泉寺公式サイト

 

 

 

 

洞川八幡宮とともに巡る、天川村の水と祈りの聖地

 

龍泉寺の澄んだ水に心を浄めたあとは、霊峰・大峯山を見守る八幡さまの社へと足を運んでみませんか。

洞川八幡宮は、修験道の歴史が息づく静かな聖地。厄除けや縁結びのご利益も伝えられており、心の整理や新たな一歩をそっと後押ししてくれるような場所です。

龍泉寺と洞川八幡宮――水と祈りに包まれた二つの聖地を巡ることで、天川村の自然と霊性に深く触れる癒しの旅が広がります。

洞川八幡宮の記事はこちら▶

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