常光寺 安産の霊験あらたかな八尾地蔵尊【御朱印】

常光寺(じょうこうじ)は、大阪府八尾市本町にある臨済宗南禅寺派の寺院です。

山号は初日山。

通称「八尾地蔵尊」と尊称され、安産の霊験あらたかな寺院で知られています。

常光寺の開創は古く、奈良時代の初め聖武天皇の勅願で、行基菩薩が創建したと伝えられています。

南北朝時代には、楠正成の家臣・八尾別当顕幸が、常光寺にあって大いに南朝のために尽されました。顕幸の墓は、現在も本堂横の墓地にあります。

では、悠久の時を見てきた常光寺へとご案内しましょう。

 

境内

 

平安時代中期の寛治二年(1088)には、白河法皇が本尊・地蔵菩薩の霊験あらたかであることを聞かれて、高野山に参詣のおりに、常光寺に参詣されたと伝えられています。

 

 

 

阿弥陀堂(左)と本堂(右)

 

 

本堂

 

ご本尊は地蔵菩薩。

寺伝によりますと、平安時代初期の820年頃、六道の辻で衆生を救うお地蔵さまにお会いしてきたという参議小野篁(おののたかむら)が、作られたものと伝えられています。

小野篁と言えば、昼間は朝廷で官吏を、夜間は冥府において閻魔大王のもとで裁判の補佐をしていたという伝説が有名です。

京都の六道珍皇寺には、小野篁が地獄と行き来したと言われている井戸が今も残されていますが、その地獄で衆生を救おうとしていたお地蔵さまを、小野篁が写し作られました。

 

お地蔵さまは、等身大の木彫立像であるそうです。

 

 

本堂の上に、古い写真が飾ってありました。

いつの時代のものでしょうね。

みなさん、着物を着ておられます。

写真右手に鐘楼があるのが見えます。

丁度、この辺りで撮られた写真でしょうか。

右手に鐘楼がありますので、この前にみなさんが並んでいるような感じでしょうか。

 

 

マニ車

こちらの常光寺は、おおさか十三仏の巡礼寺でして、おおさか十三仏霊場会では釈迦誕生の国、ネパール、パタン市の学校建設に援助をしています。

このマニ車は両国の友好のシンボルとしてネパールより十三仏寺院に贈られたものです。

マニ車の中にはお経が納められていて、手でまわすと、お経を一巻お唱えするのと同じ功徳があると言われています。

全てのおおさか十三仏寺院にあるのでしょう。

報恩院でも見かけました。

 

 

お堂の名前は解らないのですが、中をのぞくと閻魔大王がいらっしゃいました。
おそらく閻魔堂かな?

 

狂言の演目で「八尾」というお話があります。

そのお話の中に閻魔大王が出てきます。

少しご紹介しますと・・。

昔、八尾の里の住人で、生前一度も後生を願ったことのない不信者が死んで、冥土に旅立つことになりました。

不信者は閻魔大王の審判で地獄に落とされることが心配です。

ふと八尾を立つ時に、常光寺の地蔵さんから閻魔大王にあてた手紙を預かっていることに気づきました。

初めは、何がなんでも地獄へ落としてやろうと閻魔大王は取り合わなかったのですが、不信者が必死になって頼むので、手紙を開いてみると、昔なじみの八尾地蔵尊からの手紙でした。

八尾地蔵尊は、「この者の親戚に大変な篤信者がいて、世話になっている。その人に免じてこの者を極楽へやって下さい。」と、書いていました。

閻魔大王は、「八尾の地蔵といえば、昔大変な美僧で、わしとことのほか仲が良かった。その地蔵の頼みとなれば仕方がない」

と言って、不信者を極楽へ送るよう取り計らったというお話です。

 

面白いですね。
八尾地蔵尊は地獄で閻魔大王と共にいらっしゃたようですので、仲が良かったのでしょう。(笑))

 

 

水子堂

元は庫裏の玄関前に祀られていたお地蔵さまでしたが、今は水子地蔵として水子堂に祀られています。

 

 

「河内最古之音頭発祥地」の石碑

こちらの石碑の土台となっている巨石は、大坂城築城の際の残り石であるそうです。
「河内最古之音頭発祥地」の文字は、元文部大臣塩川正十郎氏の筆。

「河内音頭発祥の地」と言われている常光寺。
常光寺に伝わる正調河内音頭は、室町時代、常光寺再建の折に木材を旧大和川から運んだときに歌われた木遣り音頭がルーツと言われています。

流し節とも言われ、ゆったりと語りかける情緒あふれるその音頭は、現在ではここ常光寺でしか聞くことができないようで、「日本の音風景100選」に選定されています。
常光寺の地蔵盆踊りは、毎年8月23・24日の2日間行われます。

 

 

さて、常光寺には、「血天井」というものがあるそうです。

八尾、萱振、久宝寺の地は、元和元年(1615)五月六日の大坂夏の陣の合戦において西軍(豊臣方)の長曽我部隊と東軍(徳川方)の先鋒藤堂隊との激戦地となり、両隊とも多くの戦死者を出しました。

その際、藤堂高虎は、常光寺方丈の縁側で首を廊下に並べ首実検をしたと伝えられています。その縁側の板が血天井として現在も残されているそうです。

大坂夏の陣の合戦において討死した藤堂家家臣七一士の墓も、本堂後ろに並んでいます。

 

 

動画

 

(2023年11月撮影)

 

 

御朱印

 

おおさか十三仏霊場 御朱印

御朱印を頂く際に気づきました。
御朱印でいっぱいになった、書いて頂く場所のない御朱印帳を持って来たことに(-_-;)
別紙に書いて頂きました。

 

 

アクセス

 

【所在地】大阪府八尾市本町5-8-1

【御朱印】あり

【駐車場】未確認

【札所】河内西国三十三箇所3番・おおさか十三仏霊場5番

【アクセス】近鉄大阪線 八尾駅から徒歩約10分

常光寺 公式サイト

 

 

 

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