都祁水分神社(奈良市都祁友田町) 白龍が舞い降りた飛鳥時代からの古社【御朱印】

都祁水分神社(つげみくまりじんじゃ)は、奈良県奈良市都祁友田町に鎮座しています。

大和国水分四社(都祁・宇陀・吉野・葛城)の一つで、古来から水の神として崇拝されてきました。

御祭神は、速秋津彦神(はやあきつひこのかみ)・天水分神(あめのみくまりのかみ)・国水分神(くにのみくまりのかみ)。

創建年代は不詳ですが、社伝によると飛鳥時代の創建とされています。

当初は都祁山口神社(小山戸)の地に鎮座していたとされ、現在の鎮座地は聖武天皇が行幸の際に使用された堀越頓宮の伝承地であり、平安時代には都介頓宮となり、伊勢斎宮の皇女の宿場として使用されたようです。

境内は清々しく、ご神気を感じる素晴らしい神社でした。

それでは、都祁水分神社へと参りましょう。

 

参道

 

駐車場に車をとめ、長閑な田園風景を見ながら道沿いにあった気になる場所まで戻ります。

 

道沿いにあったのは、都祁水分神社の社号標

 

その横には句碑

「高原の 都祁に真昼の ほととぎす」

 

そして、山邉之御井の石碑

「山辺の御井」は、万葉集に収められた長田王(ながたのおほきみ)による歌です。

 

山邊乃 御井乎見我弖利 神風乃 伊勢處女等 相見鶴鴨

訳 山辺の御井を見に訪ねると、はからずも、伊勢の美しい乙女たちに出逢うことができた。

 

この歌は、和銅5年(712年)4月、長田王が伊勢の斎宮(伊勢神宮)に遣わされた際に山辺の御井で詠んだもの。

山辺の御井は三重県のどこかにある名井とされていますが、所在は未詳だそうです。

この都祁村にも、名井があったということでしょうか。

 

 

さてさて、田園風景の中を歩いて、鳥居まで戻ってきました。

 

鳥居

 

 

扁額

 

 

この参道がとても気持ちが良いです!

 

 

参道の先では素敵な景色が迎えてくれました。

 

 

手水舎

 

 

 

能舞台

 

 

能舞台から拝殿を望む

 

 

御由緒

 

 

拝殿

御祭神は、速秋津彦神(はやあきつひこのかみ)・天水分神(あめのみくまりのかみ)・国水分神(くにのみくまりのかみ)で、古く本地垂跡説によると阿弥陀三尊と呼ばれています。

 

 

ご本殿

朱塗りの梁があざやかな本殿は、一間社春日造桧皮葺で国の重要文化財に指定されています。

こちらから手を合わせてご挨拶をしていると、風が吹き始め、ざわざわ・・っと木々が揺れだし、木の葉が頭上に落ちてきました。

とても心地の良い場所でした♪

 

 

白龍大神

都祁水分神社には応永三十一年(1424年)に成立した『水分大明神垂迹記』『老翁傳』なる文書が伝わっており、そこには白龍大神の事が記されています。

『水分大明神垂迹記』『老翁傳』(大意)

水分大明神は御裳洗川(※伊勢の五十鈴川を指す)の「餘洗」であり、天照大神の分身である。

元慶三年(879年)のこと、伊勢国度会郡に「村丸」なる人物がいた。彼は代々の土地を離れることとなり、その際に御裳洗川の霊水を木壺に入れておいた。途中、童男と童女を連れた老人と会い、共に歩くことになった。大和国との境に至り、暑い中険しい道を歩いて疲れたので持っていた霊水の木壺を開けて喉を潤そうとした。そのとき、霊水はたちまち二体の白龍となって青空に飛翔し、重々しく雲が湧き雷も鳴った。老人は「この白龍の名は水分であり、我は三大神である」と教え、西へ飛び去った。二体の龍の内、一体は大和国宇陀郡(古市場に上水分が、井足に下水分がある)に降り、もう一体は同国山辺郡都介(ツゲ)郷の小山戸に降りたのでこれを神と崇め奉った。

その後天禄二年(971年)、鞆田庄坂窪山に社殿を遷し下宮と名付けた。この理由は、小山戸庄の社への道が狭く、馬に蹴落とされる者が後を絶たないからである。それ以来、毎年九月二十五日に上山宮に入り、二十六日に下山宮に入る祭礼が行われている。

 

五十鈴川の水の入った壺を大和国境で開けたところ二体の龍となり、一体は宇陀郡の「宇太水分神社」(宇陀市菟田野古市場宇陀市榛原下井足にそれぞれ鎮座)、もう一体は都祁水分神社の神として祀られたとあります。

白龍大神が水分の神さまであるのなら、御祭神の神様は??と疑問に思っていたところ、白龍大神は御祭神である速秋津彦神(はやあきつひこのかみ)の荒魂であることが解りました。

疑問が解決~!笑

白龍大神が祀られているこの場所はとても気持ちが良く、特別な場所のように感じました。

 

 

立派な御神木

 

 

直会殿

 

 

「山辺の御井」への道案内がありました!

案内の←に歩いて行ったのですが、途中で道が判らなくなってしまいました。

帰宅後調べてみましたら、小さな森の中へと続く道を歩いて行った所にあったようです。

あ~。。辿り着けず残念(´;ω;`)ウッ…

 

 

宝物殿

 

 

社務所

 

 

御朱印

 

社務所はお留守のようでしたが、書置きの御朱印を用意して下さっていました。

有難いですね。

初穂料は賽銭箱に!・・・っと書いてあったのに、入れるのを忘れてしまいました!

帰路途中、針テラス付近まで行った所で気付き、Uターン!

途中で気付いてよかったです(ほッ!)笑

 

 

アクセス

 

【所在地】奈良県奈良市都祁友田町182

【交通アクセス】近鉄・JR天理駅から針インター乗り換え、榛原行きバス水分前下車。

【お手洗い】あり。

【駐車場】あり。
鳥居の前を左折し細い道を進み右折すると駐車スペースがあります。

 

 

 

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