阿倍王子神社 熊野街道沿いに鎮座する九十九王子【御朱印】

阿倍王子神社(あべおうじじんじゃ)は大阪府大阪市阿倍野区にある神社です。

かつては阿倍王子(あべのおうじ)と言われ、熊野神社の分霊社である九十九王子のひとつでありました。

創建は仁徳天皇。

『摂州東成郡阿倍権現縁記』によりますと、仁徳天皇の夢の中に熊野三山の使いである3つの足の烏が現れ、仁徳天皇がそれを捜させると、同じものが現所在地にいたので、ここに神社を創建したと伝わっています。

それでは、阿倍王子神社へと参りましょう。

御由緒

 
阿倍野は古代の豪族「安倍氏」の居住した土地で、奈良時代には安倍氏の氏寺として阿倍寺がありました。

平安時代になると安倍氏の勢力が失われ、氏寺が四天王寺に併合されてしまいます。

安倍氏の氏神であった阿倍社も一時は衰退しますが、当時熊野信仰が興ります。

途中の街道に熊野九十九王子と呼ばれる沢山の王子社が出来ると、阿倍社の所在地が四天王寺と住吉大社との丁度中間に存在し、王子社の立地ふさわしいことから、西門筋に熊野街道が整備され、熊野王子社の一つとなりました。

阿倍野に鎮座するので、阿倍王子と呼ばれました。

現在、大阪府内の九十九王子で唯一、旧地に現存している王子社です。

 

鳥居の前には「もと熊野街道」の碑があります。

 

 

境内

 

境内に足を踏み入れますと、樹齢約五百年と言われている楠木が迎えてくれます。

 

 

 

拝殿

 

御祭神:伊邪那岐命、伊邪那美命、速素盞鳴命、応神天皇。

伊邪那岐命、伊邪那美命、速素盞鳴命は元来熊野王子の神。

応神天皇は、明治40年に元東区安土町3丁目鎮座の男山八幡宮より合祀されました。

 

 

葛之葉稲荷神社

 

御祭神は9柱で、葛之葉稲荷大神・末広大神・萬直大神・玉姫大神・白玉大神・
宝玉大神・玉照大神・日切大神・大高大神。

全て稲荷大神のお名前で、御祭神は宇迦之御魂神。

葛之葉稲荷大神は、安倍晴明大神の伝説上の母親名です。

こちらの神社の前に立ちますと、空気が変わったのを感じました。

なんとも言えない気持ちのいい空気感で、また訪れたくなるような稲荷神社です。

 

 

御朱印

 

通常御朱印(左)、大江八幡神社御朱印(右)

訪れた日はラッキーなことに、大江八幡神社限定御朱印を授与されていました。

 

「大江八幡神社」は現在の阿倍王子神社が明治四十年から同四十四年まで、わずか数年間称していた幻の社号です。

阿倍王子神社の旧御本殿が国の有形文化財に登録された事を記念して、神社の蔵に眠っていた「大江八幡神社」の印影を用いて限定御朱印を授与する事になったそうです。

九月十五日より限定三百体授与されています。

 

 

【所在地】大阪府阿倍野区阿倍野元町9-4
【御朱印】あり。
【アクセス】・阪堺電気軌道上町線 東天下茶屋停留場から徒歩3分
・大阪市高速電気軌道御堂筋線 昭和町駅から徒歩12分
・大阪シティバス62・63・64・67号系統 王子町停留所からすぐ。
【駐車場】参拝者専用駐車場あり(6台)。

阿部王子神社公式サイト

 

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