多観音堂(奈良) 田原本御佛三十三ヶ所巡礼と江戸時代から続く「ボダイボダイと牛蒡喰行事」

多観音堂(おおかんのんどう)は、奈良県磯城郡田原本町多にある観音堂です。

御本尊は十一面観音菩薩立像。

長閑な田園風景が広がる場所にひっそりと佇んでいます。

多座弥志理都比古神社 → 小杜神社 → 姫皇子神社を参拝した後に訪れました。

それでは、多観音堂へと参りましょう。

 

境内

 

田んぼの中の小さな森。

観音さまはこの小さな森の中にいらっしゃいました。

 

 

多観音堂の説明書き

御本尊の十一面観音菩薩立像は平安時代後期の作。

多観音堂は明治の廃仏毀釈・神仏分離令までは、多座弥志理都比古神社の神宮寺であったようです。

 

多観音堂では江戸時代から毎年正月三日、先祖代々菩提の追善供養と五穀豊穣の行事として「ボダイボダイと牛蒡喰行事」が行われています。

この行事は、観音堂において観音講の「東方」「西方」の両座頭以下年長順に僧侶を挟んで着座し、僧侶が観音経二巻を読経している最中に、「ボダイボダイ」と大声を張り上げて女竹で堂の床を激しく叩く行事です。

この叩きにはどんな意味があるのかな?

叩いて観音さまにお知らせするとか?笑

気になって調べてみると、この叩きは悪病を叩き出すという意味があるようです。

その後、後片付けと清掃をしてから「牛蒡喰行事」へ。

面白い行事ですね。

この行事は現在も続いています。

 

 

観音堂

 

 

多観音堂は、田原本御佛(みほとけ)三十三ケ巡礼第二十三番札所。

 

多の観音講では昭和15年頃まで、桜の咲く頃、「今日は観音さんの花見だ」と言って「大飯喰行事」が行われていたようです。

日頃、白飯をお腹いっぱいに食べることができなかった時代、この日だけは、お腹いっぱいに白飯を食べることができた行事なのだとか!

「大飯喰行事」は、たくさんの人で賑わったのでしょうね。

 

 

 

境内に美味しそうなスモモが生ってました♪

 

 

動画

 

 

アクセス

 

【所在地】奈良県田原本町多459
【駐車場】なし。
【交通アクセス】近鉄橿原線笠縫駅から徒歩約10分。

 

 

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