多坐弥志理都比古神社(奈良) 古代遺跡の中心に鎮座する神八井耳命を祀る古社

多坐弥志理都比古神社(おおにいますみしりつひこじんじゃ)は、奈良県磯城郡田原本町に鎮座しています。

式内社(名神大社)で、多神社(おおじんじゃ)とも呼ばれています。

創建は綏靖天皇2年(紀元前580年)、記紀神話に「神八井耳命は皇位を弟に譲り、自らは神祇を祭る」とあり、それが多坐弥志理都比古神社の始まりとされています。

御祭神は神倭磐余彦尊(神武天皇:神八井耳命の父)、神八井耳命(神武天皇皇子)、神沼河耳命(綏靖天皇:神八井耳命の弟)、姫御神(玉依姫命:神八井耳命の祖母)、太安万侶。

この場所は多氏の拠点であり、多氏の祖神である神八井耳命を祀ったものと考えられています。

それでは、多坐弥志理都比古神社へと参りましょう。

 

境内

 

初めて訪れた多坐弥志理都比古神社。

境内入り口から大きな鳥居が見えます。

 

 

御由緒

 

御祭神は神倭磐余彦尊、神八井耳命、神沼河耳命、姫御神、太安万侶。

多坐弥志理都比古神社・・、それにしても長い神社名ですね(笑)

「おおにいますみしりつひこじんじゃ」。

神社名からすると、弥志理都比古(みしりつひこ)を祀る神社ということになりますが、これは神八井耳命のことであるとか。

神武天皇の長子でありながら弟に皇位を譲ったので、「身を退いた」という意味で「ミシリツヒコ」とも呼ばれています。

「多(地名)にいます神八井耳命神社」っと、脳内で置き換えると覚えやすい?笑

 

 

二の鳥居

とても立派な二の鳥居。

一の鳥居は神社から約800m東の近鉄橿原線の線路を越えた寺川沿いにあるようです。

 

 

「正一位勲一等多大明神」の扁額

 

 

手水舎

 

 

広い境内にはたくさんの石燈篭が並んでいます。

 

 

拝殿

 

 

ご本殿は修復中でした・・(´;ω;`)ウッ…

ご本殿は東西に一間社春日造が4棟並ぶ四殿配祀形式。

ご本殿を拝する事ができないのは残念でしたが、貴重な修復中の写真をパシャリ!笑

ご本殿の後方には、「神武塚」と呼ばれる小丘があるそうで、古代の祭祀場もしくは古墳と考えられています。

修復が完了したら、また参拝に訪れたいな。

 

 

境内社:右から石上神社、春日神社、住吉神社

 

 

境内社:熊野神社(左)、右側は不明

 

 

境内社:不明

 

 

境内社:竈神社

 

 

多神社資料館

1972年(昭和47年)、神社裏の飛鳥川築堤工事中、境内より遺跡が発見され、多遺跡と呼ばれています。

遺跡は弥生時代から中世に至る時期の大規模な遺跡で、遺跡の中心部に多坐弥志理都比古神社は鎮座しています。

遺跡からは弥生土器、木器、銅剣、奈良時代の祭祀用とみられる銅鏡などが出土しており、出土品の一部が多神社資料館に展示されています。

 

 

歌碑

「讃太安万侶卿」
この臣の編みし古ふみ神国の證(あかし)となりてとこしへに伝ふ

歌人の川田順が昭和25年、多坐弥志理都比古神社を訪れた時に詠んだという歌。

 

 

忠魂碑

 

 

お手洗い

 

 

動画

 

 

 

アクセス

 

【所在地】奈良県磯城郡田原本町大字多字宮ノ内569

【交通アクセス】近鉄橿原線笠縫駅から南西へ徒歩10分。

【駐車場】あり。

 

 

 

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