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貴布禰神社(きふねじんじゃ・きぶねじんじゃ)は兵庫県尼崎市西本町六丁目にある神社です。
総本社は京都の貴船神社。
創建年代は明らかではありませんが、摂津志には嘉暦元年(1326)に創建されたと伝えられています。
創建の地は尼崎城の西三の丸(現・北城内)にありましたが、同地に戸田氏鉄が尼崎城を改築するのに伴い元和年間に西屋敷役人町(現・西桜木町)に移転、さらに1715年(正徳5年)に宮町(現・西本町六丁目)の現在地へ移転しました。
地元の方には「尼のきふねさん」と親しまれている尼崎屈指のお宮です。
それでは、大鳥居をくぐって貴布禰神社へと参りましょう。
大鳥居
大鳥居の高さは約7m。
1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災で全壊したため、翌年新たに鋼板製にて再建されました。
南門
1700年頃の建立とされています。
阪神・淡路大震災では半壊しましたが、根元を米檜で継ぎ足すなどして修復し、屋根瓦も葺き替えられて復旧しました。
境内の様子
とても気持ちの良い境内です。
社殿
本殿・幣殿・拝殿・すき塀からなっている社殿。
主祭神:高龗神(タカオカミノカミ)で水を司る神様で京都にある貴船神社と御同神。
配神:加茂別雷神(カモノワケイカヅチノカミ)・加茂御祖神(カモノミオヤノカミ)。
貴布禰神社にはたくさんの境内社が鎮座されています。
白波稲荷社
御祭神:倉稲魂神(うがのみたまのかみ)
旧尼崎城内牡丹畑に御鎮座になり、御城主が常に城内と城下の安泰を祈念された御神徳あらたかな稲荷大神です。
明治初年廃藩の際、松平遠江守忠興公より建物一切の御寄進を受け、この地にお遷りになられました。
昭和初年に現在の御社殿が造営され、平成二十七年に改修塗装工事が行われました。
白龍社
一庭戎(いちにわえびす)神社
御祭神:蛭子神。
御神徳:商売繁盛・社業繁栄。
古い歴史をもつ門前町であることを示す「市庭町」(現在の東本町三、四丁目一帯の旧称)の産土神です。
大正四年よりこの境内に遷座されました。
榎社(えのきしゃ)
かつて中在家町二丁目に鎮座していた濱恵比須神社の社殿に向かって右側に枯れ木となった大榎の根株があり、小さな祠が祀られていました。
地元住民が家族の病気平癒を祈願してお百度参りする姿が多く見られたといいます。
大東亜戦争で焼失しましたが、貴布禰神社境内にあった榎の根元に「白い巳さん」がいたことからここにお社が建立され祀られています。
相殿社(あいでんしゃ)
御祭神:素戔嗚大神・大比叡大神
尼崎城内本丸で発掘された神仏不明の石像が山王神系統のニ神(素戔嗚大神・大比叡大神)として城内に祀られていましたが、天保・弘化年間に貴布禰神社境内に遷宮されました。
愛敬三社に次いで御城主の崇敬が篤かったことが「尼崎志」に記されています。
愛敬三社
御祭神:可愛霊神(うまいのたまのかみ)、可美霊神(えのたまのかみ)、善哉霊神(えなにえのたまのかみ)。
尼崎の旧藩主・櫻井家に御縁の深い神様です。
北鳥居
1717年(享保2年)建立。
毎年8月1日と2日に行われる貴布禰神社のだんじり祭は有名です。
8月1日は「暴れ太鼓」、2日には「山合わせ」という向かい合った2基のだんじりが差し合う勇壮な祭りは必見!!毎年約8万人ほどが参観するそうですよ。
貴布禰神社(右)・白波稲荷神社(左)御朱印
貴布禰神社の御朱印(右)は、尼崎城主・青山家から授けられた「軸のある青山葉菊」が社紋になっていて、尼崎総氏神の文字の下部の印は、御祭神である龍と夏祭りで繰り出されるだんじりの山合わせが描かれています。
また、2018年10月1日より、尼崎城再建を記念して元尼崎城内に御鎮座されていた白波稲荷神社の御朱印を頂けるようになりました。
白波稲荷神社の御朱印(左)は、元は尼崎城内に鎮座していたことから、白波が打ち寄せる尼崎城が描かれています。
「元尼崎城内御鎮座」の印がうれしいですね。
各御朱印の初穂料は300円ですが、2社分(貴布禰神社・白波稲荷神社)を受けられる場合のみ500円の初穂料です。
【所在地】兵庫県尼崎市西本町6丁目246
【御朱印】あり。
【駐車場】あり。
【アクセス】阪神出屋敷駅下車 南東へ徒歩約7分、阪神尼崎駅下車 西へ徒歩約15分。