刺田比古神社(さすたひこじんじゃ)は、和歌山県和歌山市片岡町にある神社です。
通称「岡の宮」と呼ばれいます。
また、徳川幕府八代将軍吉宗は厄年の子として誕生と同時に捨てられますが、この時、拾い親となったのが刺田比古神社の宮司であったことから、「吉宗公拾い親神社」とも呼ばれています。
それでは、刺田比古神社へと参りましょう。
鳥居
鳥居の手前に「紀伊名所図会」がありましたので、昔の風景をちょっとご紹介します。
「紀伊名所図会」は文化8年(1811)に出版された書物で、当時の名勝地を記した案内記として代表的なものです。
今の時代に例えるならガイドブックみたいなものでしょうか?
江戸時代の風景のようですが、図会の右手に描かれているのは松生院です。
刺田比古神社の別当寺があったようです。
赤〇印は刺田比古神社の鳥居です。
鳥居をくぐって、緑豊かな境内を歩いて行きます。
拝殿
静かな森の中に佇む拝殿。
威厳があってかつ優しい気が溢れているようで、雰囲気がすごく素敵です。
御祭神は、道臣命 (みちおみのみこと)、大伴佐氐比古命 (おおとものさでひこのみこと)。
道臣命は、天忍日命の世の孫にあたり、大伴氏の祖先神です。
神武天皇の御代に朝廷の軍事を司り、神武天皇の東征の際には武功をあげられました。
大伴佐氐比古命は、道臣命の世の孫にあたる大伴金村の子と伝えられています。
道臣命を祀る神社は少なく、伴林氏神社(藤井寺市)、林神社(富山県砺市林)などがあります。
本殿
(右)
八幡社・氷川社 御祭神:応神天皇、須佐之男命。
(左)
天満社 御祭神:菅原道真公。
祓戸社 御祭神:瀬織津姫命・速秋津姫命・伊吹戸主命 ・速佐須良姫命。
楠龍発達社 御祭神:楠龍発達大神。
大黒社 御祭神:大己貴命〈大国主命〉。
拝殿横にも末社がずらりと並んでいます。
稲荷社 御祭神:宇賀魂命。
小林稲荷社 御祭神:宇賀魂命。
弁財天社 御祭神:市杵島姫命。
春日社 御祭神:建甕槌命・伊波比主命・天児屋根命・比売命。
末社
稲荷社(右) 御祭神:宇賀魂命。
金毘羅社(左)御祭神:大物主命。
宇須売社(左)御祭神:宇須売命。
参拝を終えて帰ろうとしていましたら宮司さんが出てきて下さり、神社にある古墳のお話を聞かせて頂く事ができました。ありがとうございます!!
写真右側(石垣)が古墳のようです。
まさかの古墳の写真撮り忘れです(;'∀')
岡の里古墳は昭和7年1月に境内南西側の山の斜面から発見されました。
発掘の際、石室のほか人骨の一部、土器数点などが出土したようです。
出土された土器の形状から古墳時代後期(六世紀頃)のものと推測されています。
宮司さんのお話によりますと、地盤が砂地で落砂の危険があって調査が中断されたままなのだそうです。
大伴氏の祖先神である道臣命を祀った刺田比古神社。
もしかしたらこの古墳は、大伴氏に関係ある古墳かも知れないですね。
刺田比古神社 御朱印
御朱印を拝受した際に、小さな大国さまと恵比須さまのお守りを頂きました。
「どちらから来られましたか?」と、お優しいお声を掛けて頂き、大変うれしかったです。
【所在地】和歌山県和歌山市片岡町2丁目9
【御朱印】あり。
【駐車場】あり。
【アクセス】西日本旅客鉄道(JR西日本)和歌山駅またはJR西日本・南海電鉄和歌山市駅から 和歌山バスで「岡山町」バス停下車 (下車後徒歩約5分)、和歌山バスで「県庁前」バス停下車 (下車後徒歩約7分)。