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達磨寺(だるまじ)は、奈良県北葛城郡王寺町にある臨済宗南禅寺派のお寺です。
山号は片岡山。
開基は聖徳太子。
創建に纏わる物語は「片岡山飢人伝説」として今も語り継がれています。
「片岡山飢人伝説」って?
それでは、「片岡山飢人伝説」と共に、達磨寺へと参りましょう。
片岡山飢人伝説とは?
まずは、達磨寺創建のきっかけになった「片岡山飢人伝説」からご紹介しましょう。
『日本書紀』や『元亨釈書』などによりますと、推古天皇21年12月、聖徳太子が片岡に遊行された際、飢えて瀕死の異人に出会いました。
聖徳太子はその異人に当座の寒さと飢えをしのぐため、食物と自分の衣服とを与えますが、翌日、使いの者に異人の様子を見に行かせたところ、すでに息絶えていました。
異人を丁重に葬り、それからしばらくして墓の様子を見に行かせると、死体は消えていて、衣服だけがきちんとたたまれて棺の上に置かれていました。
これを知った里人は、あの異人は達磨大師の生まれ変わりに相違ないと言い、聖徳太子が自ら刻んだ達磨像を祀ったのが達磨寺の始まりと伝えられています。
境内
達磨寺は見どころがたくさんあり、聖徳太子好き、お寺好きにとっては、パラダイスのようでした(笑)
こんなにたくさん拝観させて頂いて、なんと、拝観料無料とは!!
そして本堂の中など全て撮影可なのです!!
なんて有難いお寺さんなのでしょう♪
受付の方にお話しを伺いました所、ご住職さまのお考えからこのような形をとっているそうです。
境内はとても気持ちのよい場所でした。
たくさんある見どころの中から、ピックアップしてご紹介したいと思います。
本堂
聖徳太子と達磨大師の出会いからはじまった達磨寺。
今も本堂の下には、達磨寺3号墳とよばれる古墳時代後期の円墳があります。
この円墳こそが、聖徳太子が飢人のためにつくったお墓で、すなわち達磨大師の墓とされ、鎌倉時代にその上にお堂が建てられて、本尊として聖徳太子像と達磨大師像が安置されました。
手水舎
鐘楼
本堂の扁額
扁額にはご本尊が記されていました。
ご本尊は千手観音、達磨大師像、聖徳太子像。
聖徳太子像(重要文化財)
達磨大師像(重要文化財)
千手観音(町指定有形文化財)
千手観音さまの台座には「雪丸」がいる・・と言われています(笑)
雪丸は聖徳太子の愛犬なのですが、雪丸が立ち上がって、千手観音さまの台座にすり寄っているように見えます(笑)))
達磨寺出土石塔及び舎利容器(鎌倉時代)
2002年(平成14年)、本堂の建て替えにともなう発掘調査を行った際に出土しました。
本堂から見た境内
境内には3基の古墳があり、こちらは2号墳。
1号墳(6世紀頃築造)
雪丸の墓とされていて、雪丸塚ともいわれています。
石室には地下道があり、聖徳太子が密かに法隆寺から通われていたと伝わっています。
中興記石幢
本堂背後に立つ高さ185cmの八角石柱。各面に達磨寺の由緒が刻まれています。
問答石
推古天皇21年(613)、聖徳太子と達磨大師が出会い、歌を詠み交わした場所と伝えられています。
達磨石
太子石
松永久秀の墓
松永久秀は、天正5年(1577)10月10日に織田信長方の攻撃を受けて信貴山城で自害。筒井氏がその亡骸をこの地に葬ったといわれています。
雪丸像
聖徳太子の飼い犬で、人の言葉を理解でき、お経を読むことができたといわれている雪丸。
雪丸像は、もとは1号墳のところにありましたが、現在は本堂の南西の位置に祀られています。
薬師石
眼を閉じて近寄り、両手で抱けば病気が全癒すると伝えられています。
方丈
寛文7年(1667)に建立された方丈。
方丈の門をくぐると、心を和ませてくれる庭園がありました。
中には、たくさんの仏像が!
橋本関雪の「片岡山のほとり」
この屏風がとっても印象的で素晴らしかったです。
明治44年(1911)に日本画家の橋本関雪(1883~1945)が描いた作品で、六曲一双の屏風の左隻に飢者、右隻に聖徳太子や愛馬の黒駒などの一行が配されています。
これは「日本書記」推古天皇21年(613)条に見える片岡飢人伝説を描いたもので、片岡の地で聖徳太子が飢者に出会う場面です。
のちの太子信仰によって、この飢者は、実は達磨大師の化身であるとされ、聖徳太子が埋葬したという飢者(達磨)の墓の上に達磨寺が建立されました。
作品は、広島県のウッドワン美術館に所蔵されており、美術館の協力を得て、王子町が複製品を制作しました。
センターは如意輪観音さま?
南門
お手洗いがとっても綺麗でした。
動画
御朱印
聖徳太子鑚仰まほろばの会
アクセス
【所在地】奈良県北葛城郡王寺町本町2-1
【札所等】聖徳太子霊跡第19番
【交通アクセス】JR大和路線王寺駅南口から徒歩約15分
【駐車場】参拝者無料駐車場あり
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