手向山八幡宮(たむけやまはちまんぐう)は、奈良県奈良市に鎮座されています。
天平勝宝元年(749年)、東大寺及び大仏を建立するにあたって宇佐八幡宮(総本社)より東大寺の守護神として勧請されました。
八幡宮は全国に約44,000社あり、その第一号の分社が手向山八幡宮と言われています。
では、手向山八幡宮の歴史を少し見てみましょう。
当初は平城宮南の梨原宮に鎮座されていたようで、後に東大寺大仏殿南方の鏡池付近に移座されます。
治承4年(1180年)の平重衡による戦火で焼失。
建長2年(1250年)に北条時頼が現在の地に再建しました。
当初の鎮座地とされる梨原宮の所在地の詳細はわからないようですが、奈良市役所近くにある平城京左京三条二坊宮跡庭園がその跡とも言われています。
手向山八幡宮の御神体は僧形八幡神坐像(そうぎょうはちまんしんざぞう)でありましたが、治承4年(1180)12月の平重衡の焼き討ちにより焼失してしまいます。
その後、快慶によって新造されますが、明治初年の神仏分離・廃仏毀釈によって、東大寺勧進所八幡殿に移されることになりました。
「国宝僧形八幡神坐像」は、毎年10月5日、転害会の法要終了後、拝観することができます。
春日大社から歩いて若草山の前を通って手向山八幡宮へと向かいます。
少し寄り道をして若草山に登ってみました。
素晴らしい眺望です。
遠くに興福寺五重塔が見えました。
寄り道をしてしまいましたね。
さぁ、手向山八幡宮へ急ぎましょう。
境内
鳥居
御祭神は、八幡大神(応神天皇)、姫大神、仲哀天皇、神功皇后、仁徳天皇。
祭礼は、転害会(てんがいえ)と呼ばれ、毎年10月5日に行われます。
これは、宇佐から遷宮の時、東大寺転害門から入られたことに起因すると伝えられ、転害門をお旅所として神輿が出ます。
この外、お田植祭があり、節分の日に行われる古い能楽の形式を残しているといわれています。
拝殿
若宮社
仁徳天皇がお祀りされています。
菅原道真公腰掛石
こちらは、菅原道真が昌泰元年(898)の10月、紅葉の季節に朱雀院(宇多上皇)のお供で手向山八幡宮に参詣された時に、腰掛られたという石です。
その時に詠んだ歌が、百人一首にも収められています。
「このたびは 幣(ぬさ)もとりあへず 手向山(たむけやま) 紅葉(もみじ)の錦(にしき) 神(かみ)のまにまに」
【現代語訳】
今度の旅は急のことで、道祖神に捧げる幣(ぬさ)も用意することができませんでした。
手向けの山の紅葉を捧げるので、神よ御心のままにお受け取りください。
こちらの神社は、紅葉も美しいのでしょう。
境内では鹿が石で頭を掻いてました(笑)
ご神紋の向かい鳩
鳩は、八幡様の神使であると言われています。
勝利を呼ぶ瑞鳥(ずいちょう)として、昔から重んじられてきた歴史があるようです。
こちらの鳥居から出てきました。
東大寺法華堂がすぐ目の前にありました。
春日大社→若草山→手向山八幡宮→東大寺法華堂・・と巡るコースもおススメです。
御朱印
動画
(2022年5月撮影)
アクセス
【所在地】奈良県奈良市雑司町434
【御朱印】あり
【駐車場】なし。県営駐車場が利用できます。
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