関西の寺社めぐり

六道珍皇寺 小野篁の不思議な伝説「冥土通いの井戸」【御朱印】

六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ、ろくどうちんこうじ)は、京都市東山区にある臨済宗建仁寺派の寺院です。

山号は大椿山。ご本尊は薬師如来。

京都では「六道さん」の名で親しまれ、お盆の精霊迎えに参詣するお寺として有名です。

また、小野篁が冥界に通ったと伝わる井戸があることでも知られ、この付近が「六道の辻」であるとされています。

それでは、六道珍皇寺へと参りましょう。

清水五条駅から六波羅蜜寺西福寺と訪れ、六道珍皇寺へやってきました。

 

山門と「六道の辻」の碑

「六道」とは、仏教の教義でいう地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道の六種の冥界をいい、人は因果応報により、死後はこの六道を輪廻転生すると言われています。

この六道の分岐点で、いわゆるこの世とあの世の境の辻が、古来より六道珍皇寺の境内あたりであるといわれ、冥界への入口とも信じられてきました。

 

本堂と「六道の辻」中心付近に建つ三界萬霊供養塔

 

閻魔・篁堂

 

迎え鐘

この鐘は、古来よりその音響が十萬億土の冥土にまで届くと信じられていて、先祖の霊を呼び戻す鐘といわれています。

この鐘は六道珍皇寺の開基である慶俊僧都が造らせたもので、鐘にまつわる面白いお話がありますので公式サイト原文のままご紹介します。

 

あるとき僧都が唐国に赴くにあたり、この鐘を3年のあいだ地中に埋めておくようにと寺僧に命じて旅立ったが、留守を守る寺僧は待ちきれず、1年半ばかりたって掘り出して鐘をついたところ、はるかに唐国にある僧都のところまで聞こえたので、僧都は「あの鐘は3年間地中に埋めておけば、その後は人手を要せずして6時になると自然に鳴るものを、惜しいことをしてくれた」といって大変残念がったという。「古事談」

 

唐土にまでひびく鐘ならおそらく冥土までも届くだろうと信じられ、「迎え鐘」となったと伝えられています。

 

どうやって鐘を撞くのか解らないでいますと、説明書きがありました。

勢いよく引っ張った時に鐘を撞くようになってます。
この鐘を撞くのには少しコツがいるようです(笑)

 

小野篁、冥土通いの井戸

小野篁(802年〜852年)は嵯峨天皇に仕えた平安初期の官僚で、武芸にも秀で、また学者・詩人・歌人としても知られています。

閻魔王宮の役人ともいわれ、昼は朝廷に出仕し、夜は閻魔庁につとめていたという奇怪な伝説があります。

閻魔庁への入口が「冥土通いの井戸」として伝わっています。

 

特別拝観期間のみ近くで井戸を見る事ができるようです。

残念ながら私が訪れた時は特別拝観期間外でしたので、格子から見ることに。

 

奥に見えるのが「冥土通いの井戸」のようです。

ズームアップしてみますと!!

 

見えました♪

あの井戸から夜な夜な閻魔庁に通っておられたんですね。

また、「矢田地蔵縁起」にある矢田寺(奈良県)の満慶上人が、篁を介しての閻魔大王の招きに応じ、衆生を救うために閻魔庁へ赴いたのもこの井戸とされているそうですよ。

 

ちなみに、近年になって旧境内地より冥土から帰るのに使った「黄泉がえりの井戸」が発見されたとか。
「黄泉がえりの井戸」も見てみたいですね。

 

六道珍皇寺 御朱印

 

【所在地】京都府京都市東山区大和大路通四条下ル4丁目小松町595
【御朱印】あり。オリジナル御朱印帳あり。
【駐車場】あり。
【アクセス】京阪本線「祇園四条駅」下車徒歩約7分、または「清水五条駅」下車徒歩約15分。

六道珍皇寺公式サイト

 

 

スポンサーリンク