杭全神社(くまたじんじゃ)は、全国唯一の連歌所と、だんじり祭で有名な大阪市平野区の神社です。
貞観4年(862年)、征夷大将軍・坂上田村麻呂の孫で、この地に荘園を有していた坂上当道が氏神といて素盞嗚尊(牛頭天王)を勧請し、祇園社(現・第一本殿)を創建したのが最初と伝えられています。
御祭神は夫婦の神様である伊弉諾尊・伊弉册尊と、その御子の素盞嗚尊。
それでは、杭全神社へとご案内しましょう。
境内
大門(鎌倉時代)
杭全神社最古の建造物です。
杭全神社境内図
手水舎
拝殿
拝殿前の青銅製の狛犬に注目して下さい。
足に紐が何重にも巻かれているのが見えますでしょうか?
実はこのヒモは、「走人(はしりびと=家出人)足止め」を祈願して結ばれたものなのです。
その【祈願方法】は、
1.紐を二本用意します。
2.一本を狛犬の足に結んで、願を掛けます。
3.もう一本を持ち帰り、家出人が残した履物に結んでおきます。
このようにすると、必ず居所が判るか、家に帰って来ると、古くから言い伝えられています。
最近では、客足が遠退かないようにとか、恋人の心が離れないようになど、足止めにちなんで様々な願掛けをする方も増えているようです。
中門
中門前は、空気が違うような感じがします。
とても厳かな雰囲気です。
第一殿
御祭神:牛頭天王
第一殿は春日大社本殿を正徳元年(1711年)に移建したもので、重要文化財に申請中。
第二殿
元享元年(1321)に熊野三所権現(伊弉册尊・速玉男尊・事解男尊)を勧請建立したのが現在の第二本殿であり、この時、時の帝後醍醐天皇より「熊野三所権現」の勅額を賜りました。
第三殿
建久元年(1190)に熊野證誠権現(伊弉諾尊)を奉祀したのが現在の第三本殿です。
第二殿、第三殿は永正十年(1513年)造営の記録があり、現在、大阪市内最古の建造物で重要文化財に指定されています。
境内
大くすの木
東門
宇賀神社
福の種
杭全神社では「御田植神事」という行事があります。
これは五穀豊穣を祈願する行事で、国の無形民俗文化財に指定されています。
神事の中で蒔かれる種籾は「福の種」といい、金運・福徳のお守りとして、参拝者が自由に持ち帰ることができます。
杭全神社オリジナル御朱印帳
御神木であるナギの葉の紋様です。
葉脈が縦に通っていて千切れ難く「切れない」ので「縁結び」と「病気平癒」にご利益があると言われています。
光沢があり、手触りがとてもよい素敵な御朱印帳です。
杭全神社御朱印
アクセス
【所在地】大阪府大阪市平野区平野宮町2-1-67
【御朱印】あり。オリジナル御朱印帳あり。
【駐車場】あり
杭全神社サイト