東大寺・法華堂から三昧堂(さんまいどう)へ移動して来ました。
三昧堂は俗に「四月堂」とも呼ばれていて、法華堂のすぐ近くに向かい合うように建っています。
現在の御本尊は十一面観世音菩薩。
平安後期の記録「東大寺要録」によると、治安元年(1021)に、仁仙大法師と助慶上人が創建し、傍らに僧坊を造って法華三昧行を修したと伝えられています。
現在のお堂は延宝九年(1681)の再建。
二月堂から撮った上院地区の上空写真です。
赤〇印が三昧堂(四月堂)です。
十一面観世音菩薩さまは2013年から三昧堂の御本尊となられたようで、それまでの御本尊さまは千手観音菩薩さまでした。
今、千手観音菩薩さまは東大寺ミュージアムにいらっしゃいます。
御本尊の右側にはお厨子の中に入った普賢菩薩さまがいらっしゃいました。
小さな35cm程の普賢菩薩さまです。
本来はこの普賢菩薩さまがこのお堂のご本尊だったそうで、普賢堂と言われていたようです。
普賢菩薩さま→阿弥陀如来さま→千手観音菩薩さま→十一面観世音菩薩さまと、御本尊さまが替わられてます。
新御本尊の十一面観音さまは天理市にあった廃寺桃尾山寺の旧仏で、明治二年に東大寺に移され二月堂に祀られていました。
修二会行事準備の度に破損の危険があるので、終戦後は収蔵庫で保管されていたようです。
私は普賢菩薩さまと、初めて三昧堂でお会いすることができました。
三昧堂の方からお話をお伺いした所、「こちらのお堂で初めて普賢菩薩さまを見ました。」っと、おっしゃる方も多いそうです。
「関西では岩船寺でも普賢菩薩さまにお会いできますよ。」・・っと、お堂の方から教えて頂きました。
岩船寺もいつか訪ねてみたいと思います。
東大寺三昧堂(四月堂) 御朱印
御朱印は、2種類ありました。
現在の御本尊である「十一面観音」
本来の御本尊であった「普賢菩薩」
【所在地】奈良県奈良市雑司町406-1
【御朱印】あり
【入堂料】なし
【駐車場】なし。県営駐車場が利用できます。