孝恩寺(こうおんじ)は、大阪府貝塚市木積(こつみ)にある浄土宗のお寺です。
山号は慈眼山。
ご本尊は阿弥陀如来。
明暦元(1655)年に初代孝恩上人によって、観音寺の隣接地に創建されました。
国宝に指定されている観音堂は、もとは「観音寺」と称し、孝恩寺とは別個の寺院でした。
聖武天皇が発願し、行基により創建された観音寺ですが、創建当時は金堂や塔、多くの僧房等七堂伽藍が立派にそびえていたと伝えられています。
数々の戦火に遭い、境内の建物はすっかり焼失してしまいましたが、唯一、鎌倉時代に再建された観音堂(釘無堂)だけが残りました。
廃寺となった観音寺を、大正3(1914)年に孝恩寺が仏像群等とともに合併し、現在に至ります。
それでは、孝恩寺へと参りましょう。
境内
孝恩寺が引き継いだ廃観音寺は、神亀3年(726年)、聖武天皇の勅願を受け、僧行基によって建立されたとされる、畿内四十九院の一つに数えられる寺院である。
現存する観音堂は、鎌倉時代後期に再建されたもので、大阪府下で最古の部類の木造建築物として、明治36年に国宝に指定されている。
建立時、釘を使用していなかったところから、別名釘無堂と呼ばれている。また、当寺には平安時代中期の木造阿弥陀如来坐像をはじめ、地方色豊かな19体の仏像群と板絵1枚が重要文化財に指定され、現在は文化財収蔵庫に安置されている。
観音寺は廃寺になってしまいましたが、孝恩寺が観音堂(本堂)と仏像群等を守り続けてきたのですね。
山門を額縁に♪
鐘楼
国宝 観音堂(本堂)
観音堂は「木積の釘無堂」と呼ばれ、鎌倉時代の密教建築様式を伝える貴重な文化財として国宝に指定されています。
「釘無堂」と呼ばれる訳は、誰もが想像するように、建築に際し釘を使用していないからです(笑))
観音堂の蟇股には梵字が配されています。
ズームで見てみますと!
蓮の花の上には、梵字キリーク。
ご本尊の阿弥陀如来を表しています。
もしかしたら、蟇股に配された梵字は全て違う梵字だったのかも?・・っと、
帰宅してから気づきました(汗))
もしそうなら・・全部、写真に収めてくればよかったなぁ。。。
国宝の観音堂に上がり、お参りさせて頂きました。
優しいお顔のお地蔵さま
貞和4(1348)年と刻されている五輪塔
造立年月日の明らかな五輪塔は価値が高く、昭和45年に大阪府の有形文化財に指定されています。
美しいお庭を見ながら奥へと歩いて行きます♪
納骨堂
文化財収蔵庫
仏像など国の重要文化財19体を所蔵・展示しています。
年に2回、春と秋の彼岸の期間に特別公開され、拝観には事前申し込みが必要です。
仏像群は下記サイトから見ることができます。
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貝塚の文化財
ニオイバンマツリの甘い香りが心癒してくれました♪
観音堂の屋根は行基葺
行基葺は、奈良時代の僧、行基が考案したといわれる古い形式の寺院の屋根瓦の葺き方で、半円筒状の一方を細くした丸瓦(行基式丸瓦)と平瓦を交互に並べ重ねていくもの。
行基葺の建造物は少なく、奈良の元興寺極楽坊、大分の富貴寺大堂など、僅かしか存在していないそうです。
御朱印
アクセス
【所在地】大阪府貝塚市木積798
【駐車場】あり(孝恩寺手前にあり、3~4台可)
【交通アクセス】水間鉄道水間線 水間観音駅から水鉄バス「蕎原」行きで5分、「釘無堂」下車、徒歩すぐ。
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