高天寺橋本院(たかまでらはしもといん)は、奈良県御所市にある高野山真言宗のお寺です。
金剛山中腹に広がる記紀神話に登場する「高天原」の伝承地とされている場所にあります。
奈良時代に元正天皇(715~724年)の勅により行基が開いたとされ、鑑真和上が住職に任命されるなど、大変格式の高い歴史あるお寺です。
それでは高天寺橋本院へと参りましょう。
葛城古道を歩いて高天寺橋本院を目指します。
長閑な田園風景が広がっている向こうに、高天寺橋本院が見えてきました。
境内
山門
かつては、高天千軒と呼ばれる格式の高い大寺院であったようですが、元弘の変(1331年)以後、南朝についた高天寺の修験僧、高天行秀らが陰から援助していた事から、北朝方の畠山基国(はたけやまもとくに)や高師直(こうのもろなお)らにことごとく焼き打ちされてしまいました。
ご本尊は無事に戦火を逃れました。
延宝5年(1677)、住職頼勇の手により高天寺の一子院「橋本院」として復興され、現在に至ります。
大師堂
こちらには弘法大師像が納められています。
本堂(観音堂)
ご本尊は十一面観音菩薩像。
高さが5.4mの木彫の巨像で、左手に水瓶、右手に錫杖を持つ長谷式です。
ご本尊さまは金箔の偉容を誇られるお姿で、その大きさに感動しました。
お寺の方にお話を伺った所、十一面観音さまは奈良時代の作なのですが、江戸時代に金箔加工をしたため、重要文化財にはならないとか。。。
金箔加工していなかったら、もしかしたら重文になっていたかも知れません。
それでも、キラキラ輝く十一面観音さまのお姿は素晴らしく、何度も何度も見たくなるお姿でした。
ご本尊十一面観音菩薩像の脇には六牙の白像にのった普賢菩薩像がありました。
普賢菩薩像にお会いできるお寺は数少ないと思うのですが、ここ橋本院でお会いすることができてうれしかったです。
【御詠歌】
よそごとに ききしその名も 高天山(タカマヤマ) なくうぐいすの 声もみ法ぞ
鐘楼
六角堂(慈恩堂)
夏にはたくさんの蓮の花が咲くようです。
厄除け十三仏
厄除け修行大師尊像
あじさいの小径
橋本院瞑想の庭では、四季折々のお花を楽しむことができるようです。
私が訪れた頃は、あじさいが綺麗に咲いていました。
橋本院は奈良県のあじさい名所にもなっています。
あじさいは500株程だそうですが、たくさん種類があり、とてもきれいです。
庫裡
庫裡で御朱印を頂きました。
ご住職のお母さまがとっても楽しいお方で、お茶頂きながらたくさんお話させて頂きました。
庫裡の庭で咲いていた睡蓮
動画
(2021年6月撮影)
御朱印
御朱印には御詠歌を書いて下さっていて大感激です♪
アクセス
【所在地】奈良県御所市高天350
【電話】0745-66-2141
【札所等】南部大和西国三十三観音霊場22番札所
【交通アクセス】近鉄御所駅・JR御所駅下車、タクシーで約15分。奈良交通バスを利用する場合、近鉄御所駅から五条バスセンター行バス「鳥井戸バス停」を下車西へ約2km。
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