関西の寺社めぐり

大阪新四十八願所阿弥陀巡礼|第30番札所 安楽寺|智弁無窮の願

安楽寺山門

大阪新四十八願所阿弥陀巡礼の第三十番札所、安楽寺

文楽関係者との深い縁を持つこの寺院は、文禄年間から400年以上の歴史を刻んできました。

今回の巡礼で最初に訪れた、思い出深い一カ寺です。

それでは安楽寺へ参りましょう。

 

 

第三十番札所 安楽寺(浄土宗)
所在地: 大阪府大阪市天王寺区生玉町3-2
御本尊: 阿弥陀如来

 

 

歴史・由緒

 

文禄年間(1592~1596)に齊蓮社圓誉順覚上人によって創建された浄土宗の寺院です。

文禄年間といえば、豊臣秀吉の時代。

大坂城築城から間もない頃に、この地に開かれた古刹です。

400年以上の歴史を持つ安楽寺には、興味深い特徴があります。

文楽関係の檀徒が多く大阪の伝統芸能である人形浄瑠璃文楽と深い縁を持っています。

芸能の街・大阪ならではの歴史的背景を感じさせてくれる寺院です。

 

 

阿弥陀巡礼の四十八の願い

 

阿弥陀如来が法蔵菩薩として修行していた時、すべての人々を救うために立てられた四十八の誓願。

大阪新四十八願所巡礼は、この一つひとつの願を辿る旅です。

安楽寺には第三十願「智弁無窮の願」が配当されています。

 

第三十願 「智弁無窮の願(ちべんむぐうのがん)」

 

【原文】設我得佛 國中菩薩 智慧辯才 若可限量者 不取正覺

【現代語訳】私が仏となるとき、私の国の菩薩の智慧と弁才に限りがあるようなら、私は仏とならない。

【大意】極楽浄土に往生したならば、智慧をもって自在に教えを説くことができるという誓いです。

 

浄土に生まれた者は、無限の智慧と弁舌の才能を授かり、真理を自由に説き明かすことができるようになります。

これは、私たち一人ひとりが、悟りの世界において他者を導く力を持つことができるという、阿弥陀如来の深い慈悲の現れです。

 

 

【御詠歌】
かぎりなき 雲のうへまで ときつたふ みのりやたかき こゑときくらん

 

【訳】
限りなき雲の上にまで説き伝わっている仏の教えを、徳高き声として聞くことであろう

 

この御詠歌は、第三十願「智弁無窮の願」が示す無限の智慧と弁才の力を、雲の上まで届く高い声として表現しています。

浄土に往生した者が、自在に仏の教えを説き伝える姿が詠まれています。

 

 

境内の見どころ

 

生國魂神社のすぐ近くにありながら、大阪市内ということを忘れるほどの閑静な雰囲気が漂っています。

 

安楽寺本堂

 

都会の喧騒を離れ、静かに手を合わせることができる落ち着いた空間です。

本堂では御本尊の阿弥陀如来が、訪れる巡礼者を温かく迎えてくださいます。

 

 

戦火を生き延びた寺院

 

ご住職からお話を伺うことができました。

大阪大空襲の際、B29が2機飛来し焼夷弾を投下していきましたが、奇跡的に2機の間にあった寺院は焼失を免れることができたそうです。

安楽寺では山門と蔵が戦災を逃れ、今日まで残されています。

かつての山門は現在の裏側にあり、本堂も当時は反対側を向いていました。

御本尊の阿弥陀如来は、空襲から守るために井戸の中に沈められ、無事に焼失を免れたといいます。

また、境内にはかつての阿弥陀巡礼の碑が現存しています。

この碑は戦火で真っ二つに割れてしまいましたが、その傷痕を今に残し、戦争の記憶を静かに伝えています。

 

安楽寺の境内に残る旧大阪阿弥陀巡礼の碑

 

 

御朱印

 

安楽寺の御朱印

大阪新四十八願所阿弥陀巡礼の第三十番札所としての御朱印を、専用御朱印帳に記していただきました。

 

 

アクセス

 

【所在地】 大阪府大阪市天王寺区生玉町3-2

【交通アクセス】Osaka Metro千日前線・谷町線「谷町九丁目」駅より徒歩2分、近鉄奈良・大阪線「大阪上本町」駅より徒歩8分

 

 

 

参拝メモ

 

谷町九丁目駅から徒歩わずか2分という抜群の立地で、巡礼の最初の一歩として訪れやすい札所です。

生國魂神社と合わせて参拝するのもおすすめです。

都心にありながら静寂に包まれた空間で、心静かに巡礼の旅をスタートすることができました。

 

大阪新四十八願所阿弥陀巡礼一覧はコチラから

 

 

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