岡寺(おかでら)は、奈良県高市郡明日香村岡にある真言宗豊山派の寺院です。
およそ1300年程前、天武天皇の皇子である草壁皇子が住んだ岡宮の跡に、当時の仏教の指導者であった義淵僧正が創建したと伝えられています。
義淵僧正は奈良東大寺の基を開いた良弁僧正や菩薩と仰がれた行基、その他奈良時代の仏教を興隆した多くの先駆者の師として知られています。
草壁皇子が住んだ岡宮をもらい受けたことから岡寺と多くの人に呼ばれていますが、正式には龍蓋寺(りゅうがいじ)と言います。
それでは、日本最初の厄除け霊場と言われている岡寺へとご案内しましょう。
駐車場
民営の岡寺近くの駐車場に車をとめて、いざ!参りましょう。
駐車料金は500円。
どこでお金を支払うのかと思っていましたら、お土産&休憩所からおじさんが来られました。
参道
この坂道を上がって行きます。
ワクワクします(笑))
治田神社
坂を登りきると、右手に神社らしきものが見えます。
近づいて行きますと、治田(はるた)神社と書いてありました。
こちらの神社、静かでなんともいい感じです。
御祭神は応神天皇、素戔嗚尊、大物主命。
治田神社の創建は明らかではありませんが、延喜神名帳において式内社と記されているので、平安時代(十世紀)には社があったとされています。
さらに境内からは凝灰岩の基壇や礎石、瓦が出土したそうで、八世紀初頭の岡寺(龍蓋寺)の伽藍があったのではないかと推測されています。
治田神社は、岡寺の鎮守神として祀られていたのかも知れないですね。
少し寄り道をしてしまいました。
では、岡寺へと向かいましょう。
治田神社から歩いて1分程で岡寺に到着です。
境内
仁王門前にある受付で入山料400円を納め中に入ります。
訪れたこの日は、特別拝観実施中。有難い♪
仁王門(重文)
手水舎
お花がとてもきれいでした。
こういう手水舎に出会えると、うれしいですね!!
手水舎で身を清め境内を目指します。
鐘楼堂
「どうぞご自由にお撞き下さい。」とありましたので、ゴ~ンとひと撞き♪
本堂
ご本尊は天平時代作で、女性の厄除け観音として信仰を集めている如意輪観音坐像(重文)。
像高4.6mでわが国最大の塑像です。
この日は本堂内々陣を特別に拝観させて頂くことができました。
岡寺は西国三十三所観音霊場の第7番札所。
内々陣には、西国三十三所の観音さまが勢ぞろいされていました。
観音さまの前には観音霊場三十三所の宝印を探し出し、巡礼をされたという花山法皇の手形がありました。
「手を当ててお願いごとをして下さい。」とありましたので、手を当ててみますと!!
なんと・・花山法皇の手の形が美しいこと!(笑))
すらりと長い指先に高貴さを感じました。
龍蓋池
岡寺の正式名称である龍蓋寺という寺名は、飛鳥の地を荒らし農民を苦しめていた悪「龍」を、義淵僧正がその法力をもって池の中に封じ込め、大きな石で「蓋」をし、改心をさせたことから、「龍に蓋をする→龍蓋寺」という名が付いたと伝わっています。
その龍を封じ込めた池というのがこちらの池です。
悪龍は改心し善龍となって今も池に眠ると伝わっています。
蓋というのは、あの石なのかな?
龍玉
願い事を書いて、こちらの玉の中に入れます。
では、奥の院へと向かいましょう。
めずらしい「つるあじさい」が情報がありました。
天空をつらぬく大木に蔓をまきつけて咲いているあじさいだそうですよ。
行ってみましょう。
ん・・・?
どうやらこの木のようですが、まだあじさいは咲いていませんでした。
まぁ、この日は5月下旬だったので仕方ないですね。
この木の他にも「つるあじさい」はあるのかな?
「弥勒の窟」にやって来ました。
こちらの石窟の中には、弥勒菩薩さまがいらっしゃいました。
中に入ってもいいのかな?
よく解らなかったので、外から手を合わせてきました。
古来、三重塔は旧境内地であった治田神社境内に建っていました。
鎌倉時代初期に岡寺に三重塔があったことが『諸寺建立次第』によって明らかにされています。
文明4年(1472)7月21日の大風により倒壊してしまいましたが、その後も復興される事なく長い月日が経ち、昭和59年の弘法大師千百五十年御遠忌を契機に復興に着手され、昭和61年に514年ぶりに再建されました。
毎年10月第3日曜日の開山忌には三重宝塔の扉絵・壁画が年に一度公開されます。
三重宝塔から見える本堂
橘寺から岡寺の三重宝塔が見えました。
動画
(2021年8月撮影)
御朱印
西国三十三所観音霊場七番札所 岡寺御朱印
アクセス
【所在地】奈良県明日香村岡806
【御朱印】あり。
【駐車場】岡寺無料駐車場あり。民営駐車場あり(500円)
【アクセス】橿原神宮前駅からバスで岡寺前下車、徒歩10分
岡寺公式サイト
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