帯解寺(おびとけでら)は、奈良県奈良市にある華厳宗のお寺です。
山号は子安山。
ご本尊は地蔵菩薩で、安産祈願の寺として知られています。
平安時代の前期、お子が無かった文徳天皇妃が、当寺にて祈願をしたところ、無事にご懐妊、惟仁親王(後の清和天皇)が生まれたことから、天安2年(858年)春、文徳天皇の勅願により伽藍が建立され、勅命により帯解寺と名乗るようになりました。
丁度、「秋の秘仏・秘宝特別公開」の時期にお参りすることができました。
それでは、帯解寺へと参りましょう。
境内
山門(江戸初期)
現在は簡素な四脚門造りですが、古材の組み方から見て、もとは楼門造りであったようです。
手水鉢は徳川四代将軍家綱公から寄進されたもの。
よく見えなかったけど、「寛文二年三月 一六六二年」の銘があるようです。
鐘楼
大晦日の「除夜の鐘つき」のみ、中に入り鐘を撞くことができます。
本堂
御本尊は地藏菩薩像(国指定重要文化財)
帯解子安地蔵と呼ばれる帯解寺の御本尊様は広く信仰を集めることとなり、江戸時代には、当寺でご祈願されたお江の方が3代将軍家光公を、お楽の方が4代将軍家綱公を、それぞれ授かられ、無事御安産されるなど、徳川将軍家からも篤く信仰されました。
近年においては、上皇后美智子皇太后、雅子皇后をはじめ、三笠宮、高円宮、秋篠宮などの皇族が安産祈願を行っています。
秋の秘仏・秘宝特別公開の期間に訪れました。
御本尊の地蔵菩薩をはじめ、虚空蔵菩薩坐像や三面六臂大黒天像などの秘仏や春日赤童子画像(奈良市指定文化財)などの仏画が特別に公開されています。
授与所で拝観申し込みをして、お線香を供えいざ、本堂へ
本堂の中に入ると、お寺の方が丁寧に説明して下さいました。
御本尊である地藏菩薩像の大きなお姿、優しいお顔に感動です!
本堂、収蔵庫で有難い仏像を拝観させて頂いた後、石庭を見ながら清和閣へ
清和閣では、ゆっくりと虚空蔵菩薩坐像や三面六臂大黒天像などの秘仏や春日赤童子画像(奈良市指定文化財)などを拝観させて頂きました。
石造十三重塔
波切不動尊
水子地藏尊
稲荷社
新御堂
護摩祈祷復活の為に、平成20年に完成。
1Fが回向殿、2Fが祈祷殿となっています。
西壁面には釈迦誕生図のレリーフ
小町之宮
小野小町も帯解寺へ参拝したとか。
この地の北、青井神社で、小町が疱瘡(ほうそう)の平癒を祈ったと伝え、南の石上寺(今は廃寺)に僧正遍昭をたずねた歌がある。
当寺の門前は長谷寺や伊勢神宮へ通じる古くからの上街道である。
小町も途中ここに留まり帯解地藏へ参拝した。いつしか旧址となり、人びとは小町を追慕したのである。
境内でゆっくりしていると、綺麗な鳥が飛んできました♪
鳥の名前を調べてみると、「ジョウビタキ」と言うそうです。
かわいい~♪
授与所で「帯解じょう煎飴」を購入♪
江戸時代、帯解の名物として寺の門前で売り出された「帯解地黄煎飴(おびとけじおうせんあめ)」は、当時大変人気を博したと、五畿内産物図会に記述されています。
この記述に因んで米あめを用いて作られたのが「帯解じょう煎飴」なのだそうで、とても優しい味で美味しかったです。
御朱印
アクセス
【所在地】奈良県奈良市今市町734
【拝観時間】9:00~16:00
【拝観料】500円(※春と秋の秘仏公開期間中は600円)
【お手洗い】あり
【駐車場】あり
【札所等】大和北部八十八ヶ所霊場第68番、神仏霊場巡拝の道第18番(奈良第5番)
【交通アクセス】JR万葉まほろぼ線(桜井線)「帯解」駅で下車、徒歩約5分。
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