本興寺(ほんこうじ)は、兵庫県尼崎市開明町にある法華宗本門流の大本山です。
応永二十七年(1420)、日隆(にちりゅう)聖人によって大物に建立されましたが、元和三年(1617)尼崎城築城の際、現在の地に移転されました。
現在の本興寺は、たくさんのお寺が立ち並ぶ、風情ある寺町の中にありました。
本興寺の虫干会は有名で、毎年たくさんの方が訪れます。
それでは、本興寺へと参りましょう。
まずは、かなり古い(笑)寺町案内版から本興寺の場所を確認♪
赤線で囲った所が本興寺です。
広いですね~!
本興寺は寺町の中で、一番広い敷地を持つお寺なんです。
目次
境内の見どころ
境内案内図をサクッとご紹介♪
一時は、塔頭が十二坊もある大寺院でしたが、現在は六院を残すのみとなっています(本教院、一乗院、恵運院、養寿院、本成院、尭運院)。
本堂
山門をくぐると真正面に見えるのが本堂。
本堂には御本尊の三宝尊が祀られています。
本堂の前には日蓮大聖人説法銅像
開宗七百五十年を記念して造立されました。
祖師堂
本堂向かって右側にあるのが祖師堂です。
祖師堂には日蓮大聖人の御尊像がお祀りされています。
三光堂(重文)
三光堂本殿は三間社流造銅板葺で室町時代後期の建築。
元和三年(1617)に大物から移築されました。
堂内には三光天子(日天月天明星天)、鬼子母神、十羅刹女、三十番神が祀られています。
御霊水井戸
日隆聖人は各地に霊水を起こされました。
誕生寺(富山)の「誕生水」、法華寺(南河内加納)の「筧の水」、本妙寺(香川宇多津)の「鳳凰水」があり、多くの民衆を救われたそうです。
ここ本興寺の御霊水もそのひとつで「金水」と呼ばれ、大正五年に水道が敷設されるまで市民の貴重な飲料水でした。
開山堂(重文)
開山堂に安置されている日隆聖人木像は、聖人70歳の時に堺の仏師浄伝に刻ませ、自ら開眼されたものです(重文・旧国宝)。
眼病を癒すため祈る人がたくさん来られるようです。
私が訪れた時にも、中で祈る人がおられました。
御真骨堂
日隆聖人は1464年(寛正5年)本興寺でご入滅されました。
こちらには日隆聖人の御真骨が奉安されています。
荼毘所塚
この塚は宮町(梅樹)の妙光寺境内に祀られていましたが、昭和三十八年妙光寺が難波に移転する際、本興寺が譲り受けたもの。
写真手前にある小さな塚が「荼毘所塚」です。旧尼崎城の石が台座に使われています。
三重宝塔霊廟壇
寺町の中でシンボル的な存在になっていて、とても美しいです。
昭和四十九年の建立で、地下が納骨安置所になっています。
虫干会
本興寺には多くの宝物があり、毎年11月3日(文化の日)に「虫干会」が開かれています。
淡路島出土銅鐸(県指定文化財)や、織田信長禁制など多くの武将の文書類が展示されています。
中でも日蓮大聖人御所持の「数珠丸(重文・旧国宝)」を一目見ようと、刀剣好きな方達もたくさん訪れるようです。
私も一度行ってみようと思っています♪
またその際は、「虫干会」の記事を書きたいと思います。
御朱印・御朱印帳
御朱印は授与所で頂きました。
オリジナル御朱印帳あり。
本興寺御朱印
初穂料500円。
御朱印に「天下五剣数珠丸恒次」の印があります。
気になって調べましたら、天下五剣とは、日本刀の中でも特に名刀中の名刀と呼ばれていた5振りのことで、「三日月・童子切・大典太・鬼丸・数珠丸」のことなのだとか。
数珠丸ってすごい名刀なんですね!!
アクセス
【所在地】兵庫県尼崎市開明町3-13。
阪神なんば線尼崎駅から徒歩5分。
駐車場
参拝者駐車場あり。
周辺地図