興福寺北円堂は、養老4年(720年)に亡くなった藤原不比等の追善供養の為に建立されたお堂です。
元明上皇・元正天皇の両女帝が建立を発願し長屋王に命じて創建、一周忌にあたる翌年の8月3日に完成しました。
現在の建物は承元4年(1210年)頃の再建で、興福寺に現存する中で最も古い建物です。
では、特別開扉された北円堂へと参りましょう。
北円堂(国宝)に訪れたのは、春期特別開扉の最終日。
北円堂は興福寺伽藍の西隅に位置しています。
興福寺は広いですので、境内案内図で位置を確認してみましょう。
では、こちらから入って行きましょう。
入ってから、拝観料300円を納めました。
法隆寺夢殿と同様で、八角形の「八角円堂」です。
訪れた日はお天気もよく、八角のお堂がとても素敵です。
中は、撮影禁止なので写真がないのですが、北円堂の主な諸像を少しご紹介したいと思います。
◆御本尊は、弥勒如来坐像(国宝・鎌倉時代)で運慶晩年の名作。
弥勒菩薩が56億7千万年後に成仏したお姿だそうです。
◆無箸・世親菩薩立像(国宝・鎌倉時代)で運慶作。
こちらのお二方はご兄弟で、4~5世紀ごろの北インドの僧侶です。
運慶の代表作というだけでなく、日本彫刻を代表する至宝の一つと言われています。
◆四天王立像(国宝・平安時代)
平安時代初期の木心乾漆像の基準としても貴重な造形で、四天王が大変ユーモラスに表現されています。
北円堂特別開扉の期間のみ、北円堂の御朱印を拝受できます。
御朱印は、南円堂の納経所で拝受しました。
【所在地】奈良県奈良市登大路町48番地。
【御朱印】あり。
【駐車場】あり。
【アクセス】近鉄奈良線近鉄奈良駅下車徒歩7分。
※2018秋の北円堂の特別開扉は、10月20日~11月11日の予定。
拝観時間は、午前9時~午後5時。
興福寺北円堂公式サイト